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人生100年時代。「ただ長く生きる」というよりも「よりよく生きる」という「QOL(Quality Of Life)」=「生活の質」が重視されている。そして、よりよく生きるために大切なもののひとつが「健康」。ここでは健康寿命に役立つ可能性を秘めた注目の成分についてレポートする。

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不老長寿ーそれは、遥か古代より人類が夢見てきた究極のテーマ。現在の科学レベルでは、老化を無くしたり、若返りを図ったりといった不老長寿を実現することはできない。しかし、その状況を変えるかもしれない注目の成分があるという。
その成分とは、今アメリカや中国の富裕層を中心に愛用者が急増している「NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)」だ。最初に注目を集め始めたきっかけは、2016年に米ワシントン大学の教授が発表したひとつの論文。動物試験の結果からNMNが抗老化作用を持つことが発表され、一気に脚光を浴びることに。日本でも著名人が推薦したり、書籍や雑誌で取り上げられたりするなど、徐々に注目度が高まってきている。

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NMNはどうして抗老化作用を持つのだろうか。ここでポイントとなるのが「長寿遺伝子」だ。
さかのぼること20年前のこと。マサチューセッツ工科大学のガレンテ教授が酵母を調べていたところ、これまで解明されていなかった老化を制御する遺伝子を発見。
この長寿遺伝子は老化や寿命をコントロールする画期的な働きを持つのだが、普段は眠った状態でほとんど力を発揮しない。
しかし、NMNが関わることで長寿遺伝子は目を覚まし、活性化することがわかったのだ。

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NMNは、摂取すると血液を通じて全身に運ばれる。そこから細胞の中に取り込まれ「NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)」という物質に変化。NADはエネルギー産生に不可欠な成分であり、また近年の動物モデルを用いた研究から長寿遺伝子を活性化させることで老化をコントロールしているのだという。
NADは年齢とともに減少していくが、このNAD量の減少こそが老化の原因のひとつだと考えられているのだ。もしもNADがゼロになると私たちは30秒と生きられない。

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NMNが体内でNADに変換されるなら、NADを摂取すればいいのではないか?と考える人もいるだろう。しかし、NADそのものを摂取しようとしても消化管で分解されてしまうため、人体には吸収されないという大きな問題がある。NADをどうすれば増やせるのか、研究が重ねられた末に、NADの前駆動体物質であるNMNを摂取することが効果的だということをついに解明。そして現在、NMNの摂取が注目されることになったのだ。

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NMNは、トマトやブロッコリーなどの食材に含まれているが、その量はわずか。たとえばNMNを125mg摂取するためには、トマトなら300個、アボカドなら200個、ブロッコリーなら2,000房必要となり、食品から摂取するのは現実的ではない。そのためNMNを摂りやすく、続けやすい形で摂取する方法を考える必要がある。

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NMNを扱う大手の日清ファルマ社による解説動画がYoutube上に公開されている。 NMNが、老化制御にどのようにアプローチするのか、どのような成分なのかについて、最前線でされている慶應大学医学部の伊藤裕教授が解説しており、きっと理解が深まるはずだ。

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NMNのさらなる可能性には、東北大学大学院農学研究科の白川仁教授も注目しているという。
「NMNは動物実験の結果から、様々な病気に対応できる可能性があることがわかりました。」とは白川教授。
Ⅱ型糖尿病の予防においてはヒトによる試験でも可能性が示唆されており、他にも、アルツハイマー型認知症予防、動脈硬化や心筋梗塞の予防、エネルギー代謝を促すことによる体重の低下など疾病リスク予防の可能性が期待されている。

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⽼化制御のためには、NMNから体内で変換されたNADが“⽣きるためのエネルギー”を⽣み出し、全⾝の細胞や臓器の機能を⾼める必要がある。その”エネルギー産⽣”の鍵を握るのがコエンザイムQ10やビタミンB群といったエネルギー代謝プロセスに⽋かせない成分。またエネルギー産⽣に伴って体内には⽼化要因の⼀つである活性酸素も発⽣します。そのため抗酸化活性のあるビタミンE類も合わせて体内に取り⼊れることも若々しさのためには重要なポイントになる。

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NMNに関しては2020年3⽉、厚⽣労働省が「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)リスト」、つまり⾮医薬品リスト⼊りした。その結果、⽇清ファルマなど⼤⼿だけでなく、スタートアップ企業の参⼊も続いている。 各社ともに原料・⽣産地・⽣産⽅法・含有量・他成分との組み合わせなど差別化を図り競争は激しくなっている。 さまざまな形で提供されているので、体内で働くメカニズムも踏まえて選ぶことがポイントだろう。

サプリメントで⾒ても価格帯は⾼い。NMN原料の⽣産量が限られており、特に国産NMNは品質とともに価格帯も⾼くなっている背景がある。ただし、⼈⽣を楽しむ期間というリターンを考えると、⽼化制御のための健康投資は⼤きな意義がある。質の⾼いNMNを、取り⼊れやすい摂取⽅法で、毎⽇の⽣活に取り⼊れてみてはいかがだろうか。

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2022.09.13
kenbilife編集部